9月25日 ドイツ、カッセル documenta fifteenが遂に閉幕しました。
栗林隆とCINEMA CARAVAN は開幕直前まで設置場所が決まらず、その立場を逆転した発想で、まさにキャラバン方式に移動可能なインスタレーションとして「蚊帳」を使った作品群を現地で制作。「蚊帳の外」というプロジェクトをオープニング時にはオランジェリーの芝生の中に展開し、オープニング・イベントを実施。
中央に光るのは元気炉4号基。蚊帳で囲まれていますが窯からスチームが中に送り込まれ実際のサウナになっています。
FULDA地区にあるHafenstraße (ハーフェン・ストリート)にあるもともと輸送会社の物流基地をオープンスタジオとして制作場所に使いながら、会期中の100日間、展示場所を変えつつ、そして新たな要素も追加されながら拡大してゆくそうです。6月25日の週末にはオープニング式典後に空いたドクメンタとしてのメインスペース、Fridericianum Museum (フリーデリキアヌム) 前のFriedrichsplatz (フリードリッヒ広場)へ早くも移動。このような場合、ドクメンタの公式マップでは定期的に場所情報が更新されていたのでしょうか。
Friedrichsplatzの後はまたHafenstraßeに移動。ドクメンタ100日間の会期中は基本的にはそこを拠点に展示も展開されてきました。
そのドクメンタもいよいよ9月25日に閉幕です。
栗林隆はこのプロジェクトについて次のように語っています。
今回は
“蚊帳の外”
というプロジェクト。
蚊帳の外の人達を、蚊帳の中に招き入れ、
内も外もない世界を作り上げてゆく
というプロジェクトである。
場所を貰えなかったので、
場所は関係ない、モバイル式空間
まさにキャラバンする世界を作り上げた。
来週は、
メイン会場のフリードリヒ広場に移動して
蚊帳の外の人達を招き入れていこう。
あ、
元々は、俺やルアンルパが
蚊帳の外の人達だった。
もはやそれもどーでも良いが、
瞬間、瞬間を楽しんでゆこう。